お金の価値観はどうやって作られる?
お金に対する価値観や考え方は、私たちがどのようにお金を使うか、貯めるか、投資するかといった金融行動を大きく左右します。では、その価値観はどのようにして形成されるのでしょうか?
お金と感情について考える
お金には多くの感情が結びついています。喜び、安心、恐怖、疑念…これらの感情はどこから来るのでしょうか?それは私たちの子供の頃の経験や教育、親や周囲の影響によって形成されることが多いのです。
6歳~9歳までに脳の9割が出来上がる
スキャモンの発育曲線によれば、6歳から9歳までの間に人間の脳は約90%もの成長を遂げます。この時期に得た経験や情報は、その後の人生での考え方や価値観の形成に大きく影響を与えると言われています。この時期に親や周囲の大人から受け取ったお金に関するメッセージや経験は、その後のお金に対する考え方を大きく左右します。
6歳から9歳は、読み書き・計算などの数値では測れない「非認知能力」げ目覚ましく発達し心の土台を作って行くんだよ。
自尊心や自己肯定感、自尊心などの自分に関する能力や、
協調性、共感性、道徳性などの人に関わる力が、両親や周りの人の行動を見てグングン吸収していくんだよ。
そのため、両親がお金に対して「悪い思い込み」を持っていたら子どものお金の価値観に悪影響を及ぼします。
なぜ人によって解釈が違うのか?
同じ出来事や経験をしても、人によってその解釈は異なります。例えば、親が「お金は大切にしなさい」と教えてくれたとしても、一人は「お金は貯めるもの」と解釈し、もう一人は「お金は使ってこそ価値がある」と解釈するかもしれません。
NLP(神経言語プログラミング)のコミュニケーションモデルによると、
各人が持つ「内部のフィルター」が異なるためです。このフィルターは、過去の経験、教育、文化的背景、信念、価値観などによって形成されています。
さまざまなフィルターがありますが、お金にまつわる情報を処理する際に特に出しやすいのが、
不要な物を排除する「消去」、
事実を自分に都合よく歪めてしまう「歪曲」、
「これはこういう物」と一般化する「一般化」の3つです。
これらのフィルターは、記憶や自分の価値観などに紐づいています。
そのため、幼少期の出来事がお金のイメージを作り上げ、それによって形成されたフィルターを通した情報ばかりを集めて行動してしまう可能性があるのです。
親の口癖が作り出すお金の価値観やマネー習慣
「お金はネガティブ」、「投資は危ない」、「うちにはお金がないよ」…これらは私たちが子供の頃に耳にした親の口癖かもしれません。これらの言葉は、無意識のうちに私たちの脳に刻まれ、大人になった今でもお金に対する考え方や行動に影響を与えています。親の言葉や行動から学んだ価値観は、私たちのマネー習慣を大きく左右します。
まとめ
- お金に関する価値観や考え方は、私たちの金融行動を大きく左右します。
- 子供の頃の経験や教育、親や周囲の影響がお金に対する感情や価値観の形成に影響を与える。
- 6歳から9歳までの間に、人間の脳は約90%の発育が完了する。この時期の経験や情報は、その後の価値観の形成に大きな影響を持つ。
- 同じ出来事や情報でも、受け取る人の過去の経験や信念によって解釈が変わることがある。
- 親の言葉や行動、特にお金に関するものは、子供のお金に対する考え方や行動に影響を与える。
私たちのお金に対する価値観は、子供の頃の経験や親の影響、特に6歳から9歳の重要な発育時期に形成されます。同じ情報でも、過去の経験や信念によって異なる解釈が生まれることがあります。このブログを通じて、自分のお金の価値観がどのように形成されたかを考えるきっかけを提供します。