タルムードは、ユダヤ教の信仰と生活のルールを書いた本で、ユダヤ教の中でもとても大事な役割を果たしています。ユダヤ教では、信仰の教えや生活のルールを「ハラハ」といいます。ハラハには、さまざまな法律や、人々がどう振る舞うべきか、またはどう思うべきかを教えるお話や言葉が詰まっているよ。
こんにちは。増やす力を担当するリバーだよ。今日はユダヤ教に伝わる日本でいうところの昔話のお話をしていくよ。
途中にクイズがあるから一緒に考えてほしいな。
それでは、はじまり~はじまり~。
魔法のザクロ
あるところに仲良しの三人兄弟が住んでいた。兄弟がそれぞれ成人に達したので、10年間各地で修業をすることにした。一人は東に、一人は西に、一人は南に旅立った。兄弟たちは旅立ちの前に誓い合いました。
また10年後にこの家で会おう、そして、それぞれの10年間に自分たが見つけたもっとも不思議なものを持ってくることにしよう。
おー!!
おー!!
一番上の兄は東へ行き、ある旅人から不思議なガラスのコップを買いました。
コップを除くと世界の隅々まで覗けるぞ!
これが世界で最も不思議な物に違いない!
二番目の兄は西に行き絨毯売りにであった。
いらっしゃいませー。
絨毯はいかがですかー。
この絨毯はおいくらですか??
すると、不思議なことに指を差した絨毯がモソモソと勝手に動き出しました。二番目の兄は大変驚いて・・・
何だ??下にネズミでもいるのではないか?
すると絨毯売りは鼻を膨らませてこう切り返した。
とんでもない、この絨毯は生き物です。空高く飛ぶことだっってできます。(ドヤ)これに乗れば鳥より早く飛んでいけます(ドヤ)(ドヤ)今買わないとすぐうれてなくなりますよ。
この絨毯こそ世界で最も不思議な絨毯だ。よし買った!!(・・・大金だが・・・)間違えなくこれで兄弟たちより抜きんでたに違いない。
一番下の弟は南にいった。どんどん南に進んでいくと不思議な森に出くわしました。森の中をずんずん進んでいくと不思議な一本の不思議なザクロの木がありました。その木は花はたくさんついているのに、なぜか実は1つしかありません。そのたった1つの「実」を手に取った瞬間、咲いていた花の一つが、突然、実に姿を変えました。
このザクロの木こそが世界で一番不思議なものだ。この木を持ち帰ろう。
しかし、そう考えた瞬間にザクロの木そのものが消えてしまいました。弟は、手元に残った「ザクロの実」を持ち帰ることにしました。
10年がたち再会を果たした3人兄弟は持ち帰った「不思議なもの」を見せ合いました。一番上の兄が持ち帰った世界の隅々まで見渡せるガラスのコップを覗くと、
ある国のお姫様が重病でベッドに寝ている姿が映りました。ベッドの傍らでは、王様が嘆いています。
誰かお姫様を助けて~~!!!
これを見た3兄弟は、二番目の兄が持ち帰った魔法の絨毯でお姫様のところに飛んでいきました。そして到着するや否や、一番下の弟が不思議なザクロの実を半分に割り、お姫様に差し出して食べさせました。
お姫様の容態は、歩くこともできなかった状態から急回復しました。王様は感激して、3人の兄弟にこう言いました。
お前たち3人のおかげで、姫が重病から回復した。誰が姫と結婚しても良い。3人で話し合って決めなさい。
すると、姫が話し始めます。
私に質問させてください。
(長男に)あなたは世界を見渡せる望遠鏡のようなコップで、私の重病を発見してくれました。 □□□□□□□?
(次男に)あなたは空飛ぶ絨毯で私の元へいち早く駆けつけてくれました。 □□□□□□□?
(三男)あなたは私に魔法のザクロの実を食べさせて病気を治してくれました □□□□□□□?
ここでクイズ
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ここでクイズだよ。
お姫様はどんな質問をしたかったのか。誰と結婚したんだろ???。
少し整理してみよう。
お姫様との結婚=成功を手にすること。
1、不思議なコップ:問題を察知する力に優れたもの
2、空飛ぶ絨毯:問題に対してすぐに動ける力に優れたもの
3、魔法のザクロ:問題を解決する力に優れたもの
お姫様はどんなことを聞ききたかったのかな?誰と結婚したのかな?
理由も考えてね。
それでは続きを見ていこう!
つづき
あなたは世界を見渡せる望遠鏡のようなコップで、私の重病を発見してくれました。 その方眼鏡のようなコップは今でも元のままですか?
はい。まったく元のままです。
あなたは空飛ぶ絨毯で私の元へいち早く駆けつけてくれました。
その絨毯は今でも空を飛べますか?
はい。元のままで傷もついてないし、空も飛べます。
あなたは私に魔法のザクロの実を食べさせて病気を治してくれました
そのザクロの身は以前とは違いますか?
はい。お姫様に半分あげたので今は半分しかありません。
そこでお姫様は高らかに宣言しました。
私は一番下の弟、チワワ君と結婚します。私のために大切なザクロの身を半分失ったのですから。
まとめ
お姫様は一番下の弟と結婚したんだね。聞きたかったことは大切な物を失ったかどうかだったんだね。
このことからこのお話はなにを伝えたかったのかな?
ノーペイン・ノーゲイン(犠牲なくして成功はない)
失ったものの大きさに成功は比例する。
エジプトで奴隷となっていたユダヤ人は、モーゼに連れられて脱出するときに、すべての財産をすてていった。財産や住み慣れた場所も全て捨てての脱出だった。この時、ユダヤ人として最大の犠牲を払って、奴隷生活から解放された史実からの教訓を優しく教えてくれるのがこのお話「魔法のザクロ」。
このお話では母親が読み聞かせるときに途中で話を止める。そして「お姫様は誰と結婚した?」と質問する。そして子供の答えに「なぜ?」問いかける。簡単に答えは教えず、その理由をちゃんと答えるまでなぜかを問う。こうしてユダヤの子供たちは「WHY」から学んでいく。
まずは大切なものを捨てよ、成功が見えてきてから捨てるのではなく捨てる痛みが先である。
私たちは常に安定を求めてしまうものです。今置かれている環境、仕事や生活環境、人間関係、時間など、「こうなりたい」と思ったときはまずは自分で捨てる選択をしなければなりません。それは捨てることで必ず成功するとは限りませんが、「自己犠牲を払わなければ成功は得られない」
何を得られるか「保証がない」状態で、自分の「信念」に基づいて、犠牲を払う。
そうすると痛みを払って捨てたものより価値のあるものを入れようとする。
最後までお読みいただきありがとうございました